せかい
日々は忙殺され次第にわたしは色を失ってゆく。
「じぶんの気持ちがわからないのです、いえ、じぶんの気持ちというのは、わたしの、気持ちというのは、在ってもよいものなのですかしら?」
求めれば、すこし待つけれどそれなにり手に入る立ち位置。ひかげもの、ひかげのおんな。でもそれでよかったりするのはきっと、わたしは本当に彼を愛しているのだろうか自信がないからなのね。
本当に、本当は、本当だもの、ねえ本当ってなによ!
重ねると重ねるだけ、いただけなくなってゆく。
ゆめは世界征服だって散々言ってはいるけれど、やっぱり素敵なものだけを手にしたいものだわ。わがままだから、わたし。
現在だって維持する程の情熱を持って愛しているわけはない。ただ、徒労と、時間の流動に身体を任せている。
色即是空には未だ成れそうにもない。
ただ眠っていたいだけなの。
うさぎの耳をふかふか撫でられて、そのまま2人の世界に沈んでしまいたいのだけれど、彼の生きる世界はやっぱりわたしとは相容れない気がしている。
彼はどうして絶望の目をしたまま徒労の世界をうまく渡れるのでしょう?